後藤 慎吾
- UPDATE
- 2020.12.24
その他
喉元過ぎても
2020年はコロナ禍に終始した1年でした。去年の年末に、今年起こった出来事を誰が予想したでしょうか。しかし、これまでの人類の歴史の中でパンデミックは何度も発生したのであり、その可能性が常に存在していたことも事実なのです。
喉元過ぎれば熱さを忘れる、ということわざがあります。苦しいこともそれが過ぎ去ってしまえば簡単に忘れてしまうという人間の習性を言い表したものです。私たちは、東日本大震災がもたらした惨禍を目の当たりにしましたが、再び日常が取り戻されると、あの時に感じた地震や津波への危機感は徐々に薄らいでいるように思います。また、戦争の捉え方についても、それを実際に経験しない世代が増えていくにつれて変化が生じているように感じます。
いずれ人類がコロナに打ち勝ったと宣言する日が来るのでしょう。しかし、そこで「熱さ」を忘れてはならない。また新たな危機が必ず来ると心にとめてそれに備えることの重要性を世界が認識し続けることが肝要なのだと思います。
2021年は反転攻勢の年にしたいですね。このコラムを読んでいただいたすべての方に幸多からんことを祈念しております。