後藤 慎吾

UPDATE
2024.06.27

その他

舟通勤

普段は事務所までバスで通勤しているのだが、日本橋のたもとから自宅近くの船着場までクルーザーで結ぶ「舟旅通勤」というサービスがあるのを知り、先月初めて利用した。

 

で、このサービスをすっかり気に入ってしまった。クルーザーのデッキの上で感じる風が気持ちいいからなのか、バス通勤に飽きていたからなのか、はたまた舟通勤というレアな体験自体に価値を感じたからなのか。1時間に1本しか運航がないのだが、時間が合えば舟で帰宅するようになった。

 

今気がかりなのはこのサービスの持続可能性だ。これまで私が乗船した便の乗客は最高でも10人程度しかおらず、また、1回の運賃は500円なのだが近くのショッピングモールで使える200円のクーポン券をくれるので実質300円で乗れてしまうから、このサービス自体はかなりの赤字なのだと思う。というわけで、このサービスがいつまで続くのかわからないので今のうちに乗れるだけ乗っておこうと思っている。

荒巻 慶士

UPDATE
2024.05.23

その他

カフェを探す

 引越しをして事務所への通勤経路が変わった。それで、行き、帰りにちょっと立ち寄れるカフェを探している。

 

 事務所が静かで広いのはわかっている。しかし、少し騒がしいくらいの方が、物事に集中できたり、リラックスできたりすることがある。事務所で仕事に手詰まり、ふらふらと出かけた先のカフェで、事態を打開する妙案や、書面に使えそうなイケてる表現を思いついたりするから、不思議だ。

 

 そんなこんなで、朝一で職場に出なかったり、早めに事務所を出て、途中でカフェに吸い込まれてしまうことがあるわけだが、肝心なのは居心地の良さである。空気、色調、照明、音、匂い、座席の離隔や配置、卓や机の広狭、椅子の形や硬さ…、微妙なバランスが、落ち着けるかどうかに影響する。

 

 チェーンのコーヒーショップでも店によってずいぶん違う。味はどこも相応においしいことが多いし、あまり気にしない。ところが、天井は高くて美区間なのに、寒くてというのはいただけない。できればトイレはきれいな方が、とキリがないが、しっくりくるとうれしいひと時となる。

 

 こういうコラムを書くにもカフェは最適。最短で通勤せず、少しずつルートを変えてするカフェ探しも楽しい。

 

後藤 慎吾

UPDATE
2024.04.22

その他

カラマーゾフの兄弟

ドストエフスキーの最後の作品である「カラマーゾフの兄弟」は世界文学史における最高傑作のひとつであるといわれる。

 

私は、若いころに何度か「カラマーゾフの兄弟」を読もうと試みたことがあったが、すべて途中で放り出してしまっていた。先月、この作品が私の書棚の片隅にひっそりと置かれているのに気づき読み始めたのだが、今回は最後まで読み通すことができた。

 

過去と今回とでは何が違ったのだろうか。

 

思い返せば、若いころの私の人生に対する態度は無邪気だった。人生の苦悩のようなものをほとんど感じることもなく、ただ無邪気に生きていた。他方で、年齢的に人生の折り返し地点をとうに過ぎた今は、そういうわけにもいかず、この作品から、人生に対する態度を学び取りたいと考えたのが読書のモチベーションになった。

 

結局のところ、当時のロシアの世相やキリスト教に関する知識のない私が、「カラマーゾフの兄弟」をどこまで理解できたのかは心もとない。それでも、この作品の登場人物が抱える苦悩や煩悶、それに対する救いや人間が持つ尊厳の描写を通じて、ドストエフスキーの世界観や人間観の一端を知ることができたのはよかった。2000頁もある作品なので覚悟が必要だが、またいつか読み返したい。

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